だらっと和田パン

話が跳んだり跳ねたり行ったり来たり。映画とか、システマとか、漫画とか。ネタバレあります。

これからの家族の話をしよう

前回ムーンライトの話を、自分の過去の振り返りしてるときに思い出したんだけど、ムーンライトもある意味血の繋がらない親子の話だなと思った。 正確には母親はいるんだけど、ヤク中でロクに構ってもらえなかったから、代わりに近所のおじさんにさまざまなことを教えてもらう。その男はヤクのディーラーだから、本当の母親がヤク中でも、自分の商売相手だから強く言えないし、そこらへんの葛藤もあるにはある。見てる方は辛い。 ムーンライトは3部構成になっていて、少年期と青年期と大人になってから。今の話は少年期の話で僕的にはここの、ヤクのディーラーと2人で海に行って泳ぎの練習をする場面が特に好きで。肌の色がめちゃめちゃ綺麗で幻想的になっている。僕は泳げないんで(能力者だから)、行くのはあんまり好きじゃあないけど、海とか水の場面はとても好きで、シェイプオブウォーターとかもろ好み。 少年期、青年期と身体が小さかったその子(シャロン)は、小さいのと、母親がヤク中なのとかが理由でイジメにあっていた。少年期はさっきのディーラーが助けになり、青年期には初恋の相手が支えになってくれる。 大人になった時には、身体を鍛えてデカくして、金持ちにもなり偉そうに振る舞う。ただ、大人になってからも子供時代からの俯く癖は治らずに、時折昔の自分が顔を出す。 この部分が前回で僕がムーンライトっぽいなって言ったところ。 アカデミー取ったから、公開が早くなったんだけど、日本であんまり話題にならなかった気がする。結構好きなんだけどな。話題にしにくいテーマだからなのかな。Call me by your name とかもね。タイトル聞いた時点で泣きそう。 それにしてもかなり多くの映画で血族以外での家族を描くことが多くなったように思う。前回に出たのもあるけど、万引き家族とかデッドプール2もそうだよね。シェイプオブウォーターなんて人同士ですらなくなる。 英語のfamilyを家族と直訳するのはどうかと思うけど、デップーは少なくとも家族映画でいいと思う。ゴッドファーザーとかワイスピとかだと、ちょっと違う感じもするけど。 広辞苑の家族「夫婦の配偶関係や 親子・兄弟の血縁関係によって結ばれた親族関係を基礎にして成立する小集団」 基礎にしてっていうのはいいね。逃げてる感じで。悪い意味じゃあなくて。 実際今の時代、これからの時代は夫婦がそもそも男と女が当たり前でもなくなるだろうし、それこそ血の繋がりもなにもない家族の形っていうのも成立しなくてはいけないし。カップルだと男女でなくてもいい感じだけど、夫婦だと男女じゃあないと成立しない感じするもんな。言い方変えたほうがいいかもね。 じゃあ何をもって家族とするか、家族になるのか。。 生みの親より育ての親なのか、血は水よりも濃いのか。。。 家族にも多様性の時代かな。それくらいしか結論出せない。白ヒゲ海賊団も家族の形だし。白ヒゲは親父って呼ばせるし。そういう意味では、ゴッドファーザーとかワイスピのファミリー、とかも家族でいいのかもしれない。帰属する場所。。人じゃなくて場所になるのかな。場所なら血がどうとかは関係ないもんな。 町山さんは長屋落語なんじゃあないかって言ってた。 町山さん映画見過ぎで全然ついていかれん。 僕も頑張らないと。