だらっと和田パン

話が跳んだり跳ねたり行ったり来たり。映画とか、システマとか、漫画とか。ネタバレあります。

プロレスとキリストとバカナオトコ

前回だったかに風邪かなんかが一気に襲ってくるんじゃあないかって書いた気がするけど、昨日は久しぶりにがっつり寝落ち。しかもなぜか上裸で寝てた。何時かは覚えてないけど、起きた瞬間寒いし眠いしで風邪引くんじゃあないかと思うものの、上に何か着る力すらなく、頑張って掛け布団(毛布が隣にあるのにそこまで手を伸ばせず)をかけた瞬間にブラックアウト。もう一回起きた時には身体が冷え切ってたものの、体力は回復しておりTシャツを着て毛布を羽織って眠りにつく。今のところ風邪の症状もあまりなく、体調やっぱり大事だなと。

というわけで

“ザ・レスラー”を観ました。

町山さんが色々なところで紹介していたので、気になってはいたけれども、なかなか機会が合わず。

今日も本当は”許されざる者“の続きを観ようと思ってたら全部借りられていて、何観ようか迷ってところで、たまたま目に入ったのでいい機会かなと思いレンタル。

内容としてはスーパスターとしてリングに立っていた男の20年後。名前はラム。羊。

当時の面影は全くなく、平日はスーパーで働き、週末には小さな箱で小銭を稼ぐ。

私生活では、娘に嫌われ、寂しさを紛らわすためにストリップの熟女に入れあげる。家賃も払えず、家に鍵をかけられる。

ラム。羊。ラムがストリップ嬢(キャシディー)にレスラーらしく、自分の身体にある傷の自慢をする。

キャシディーはそれを見て、ラムをキリストに例える。人々の罪を背負い、傷を負い続ける。

その時観客はラムと言う名の意味に気がつく。

羊。人々の生贄として捧げられる存在。キリスト。

羊たちの沈黙“の羊も同じ。

羊はキリストの暗喩に使われることが多い。

人々の罪を背負い戦い続けるレスラー。

ついに身体に限界を迎え引退を突きつけられる。

引退を決意すると、否応無く現実を見ざるを得ない。

自分の活躍する舞台を奪われ、今まで無きものとしてきた現実と向き合う。

仕事を手に入れ、娘の信頼を取り戻し、キャシディーとも少しずつ関係を深めていく。

だが男にとっての現実はそこにはなかった。ラムにとってはリングこそが自分が生きる場所であり、現実の私生活こそが虚構なのだ。

バカナオトコと人は笑うだろう。

不器用なやつだと、人は言うだろう。

それでも男はリングに上がり続ける。

人々の罪を背負い。

それでもレスラーはトップロープから飛び続ける。

虚構を現実にするために。