だらっと和田パン

話が跳んだり跳ねたり行ったり来たり。映画とか、システマとか、漫画とか。ネタバレあります。

星に願いを

七夕である

七夕は毎年雨か曇ってる気がするけれど実際どうなんだろうか。織姫と彦星は毎年会えているんだろうか。

織姫にはやっぱりtalking to the moon がよく似合う。まああれは遠距離の話って言うよりは、最近別れた男の話だろうけど。In hope you’re on the other side talking to me too. はよく分かる。分かってしまうあたりが、I am a fool to sit aloneではあるんだろうけれど。

織姫については、前々回だかに「日本のヤバい女の子」の話でもしたね。(前々回くらいまで段落をなぜか消しちゃってて、読みにくくなってたことに先ほど気づきました、すいません) だから今年は短冊でも飾ろうかと思ったわけであろう。結局飾ってないのだけど。そもそもなんで短冊飾るんだろうか。遠距離のカップルが一年に一回の再開の日に俺らの願いなんて叶えてくれるわけがないのに。

ヤバい女の子のときに有明の別れの話をした。女性同士の名前のない関係性についての話だったんだけど、これを男同士にすると「君の名前で僕を呼んで」になるんだと思う。

僕の上半期の2018年上半期の2位。LGBTの難しい話をとてもキレイに表現してて、嫌味が全くないこれまた美しい作品。LGBTの世界を勝手に難しくしてるのは、ノーマルというか、普通の人たちの偏見でしかないんだろう。

多分そういう偏見に対して真っ向に向かっていったのが、「ナチュラルウーマン」だったり、「ムーンライト」だったりするんだろうけど、「君の名前で」はちょっと変化球なのかな。そもそも戦いにいってすらないかもしれない。

でもやっぱり劇中にLGBTに対しての偏見に対して悩むシーンもある。でもなんか他人がそれについて否定をしたり、罵ったりみたいなのはない。普通の恋愛として始まって、普通の恋愛として終わる。セックスシーンもあるけど、すごい普通。違和感を全く感じさせない。「だって普通でしょ?」っていう感じ。思春期に恋で悩んだり、反抗期になったり。そういうのと同じ。「だって同じでしょ?」って感じ。

あのハエっていうのは、そういう偏見のことだったりするのかな。

見終わってから聞いてたら気がついたんだけど、「君の名前で」ってOasisの曲の Live Forever に似てる。全体的にも似てるんだけど、特に Maybe you are the same as me. We see things they’ll never see.とか Lately, did you feel the pain in the morning rain. とか。

痛みについては最後に父親がいいことをいう。父親はいつも陽気でちょっとお茶目な感じなんだけど、いきなりいいこと言い始める。冴えないおっさんが突然いい事を言っちゃう結婚式みたいに。

We rip out so much of ourselves to be cured of things faster that we go bankrupt by the age of thirty and have less to offer each time we start with someone new. But to make yourself feel nothing so as not to feel anything - what a waste!

とかね。まあ本当は結構長いんだけど。

まあ愛っていうのは辛いものなんでさぁ。「こんなに悲しいなら。。。こんなに辛いなら。。。愛などいらぬ!」っていっちゃうどこかの帝王もいるわけで。

君の名前で僕を呼んで」の脚本書いてるのが、ジェームス・アイボリー。「日の名残り」の監督さん。「日の名残り」はカズオ・イシグロの小説が元。この前ノーベル取った時に、日本人のっていう話だったけど、日本人にはこの話は書けないよな。出身や血が人を作るか、育ちが人を作るかの違いだよな。どっちがいいっていうのでもないし、どっちが悪いでもないんだけど。ドラゴンボールでもハイブリッドの方が強いしね。

日の名残り」は全く恋愛の要素のない恋愛映画。主演はアンソニー・ホプキンスエマ・トンプソンアンソニー・ホプキンスが完璧な執事を演じ、完璧すぎるが故に恋に溺れられない。エマ・トンプソンは優秀な部下で、きちんと恋心も抱くけれど、アンソニー・ホプキンスが付け入る隙を与えてはくれない。

それも1つの恋愛の形だと思う。愛するがゆえに、見守る愛もある、わけだし。。

愛っていうのは形がコロコロ変わる。だから掴んでおくことはできないし、心もとなくもなる。でもいつもそばにいる。そう、shape of water なわけで。

優しさとお節介の境目

「ケダモノの子」を観た。(上半期83作目)

周りの人からよく勧められていたのだが、今まで見る機会を失い続け今に至る。そもそも、よほどのことがない限り観たい映画が山のようにあるので、いちいち観たい映画を覚えていられない。

記憶力が絶望的に低いのもある。アメフトのやりすぎで頭を打ちすぎたせいかと思っていたけど、どうやらもともとないものらしい。

もともとないならしょうがない。

ただ面白いもので、ふとした瞬間に思い出したり、何かで話を聞いたりして観てみようってなることがある。でまた忘れる。忘れたことも忘れてしまうので、救いようがない。

なので最近はスマホに写真を撮っていれておく。そうすれば忘れることは少なくなる。

のだが、ツタヤに行った時や、それを実際に観ようとするタイミングでなんか観たくないなってなることも多い。一本しかなければそれを観るけれども、だいたい全部観やしないのに、お得なまとめ借りをしてしまう。

そもそもNetflixに加入しているんだから、そっちで観ればいいのである。でもやらない。TSUTAYAに行きたいから。

特に当てもなくTSUTAYAや本屋をぶらぶらする。本屋をはしごは当たり前。休みの日は4、5店舗行くことだって珍しくない。

でまとめ借りをした中で1番観たかったのを観るとも限らない。その時に観たかったものを観る。なので何を観るかは運次第。縁次第。

どのタイミングでそれを観るのか、これ1つで感じるものが変わってくる。ただ、観る前には戻れない。それが悲しくもあり、好きな部分でもある。

今回も本当は「そして父になる」を観るはずだったのだが、「ケダモノの子」を観てしまった。甥っ子が来ていたので(来月1歳)、なんか暗いの観るのもなと思い、そっちを観た。

観れない。めちゃめちゃ邪魔してくる。掴まり立ちができるようになり、そろそろ掴まらなくても立ちそうな領域に入ってきた赤ん坊である。とてもゆっくり観させてはくれない。

大人しく、甥っ子が帰ってから観た。 ストーリーは母親が亡くなったばかりの反抗期の9歳児が、隣のバケモノの世界に入り込んでしまい、暴れん坊のクマ吉のもとで弟子になって成長して行く話である。

僕の大好きなおじさんと子どもである。(ベストは少女。。)

このクマ吉がまるで三船敏郎である。(菊千代や椿三十郎の) 豪快で不器用。今まで誰かと修行したこともなく、1人で修行を重ねて来た。総士様(神になる前のバケモノの世界を束ねる存在)になるために、エリートとの勝負をしなくてはならない。その勝負の前に現総士様に弟子を取れと言われ、そんなこんなで人間の九太(9歳だったから、ここも椿三十郎っぽさ)を選び、教えようとするんだが、一人で強くなって来たものだから教え方も何も分かりはしない。まるで不器用なクマ吉だが、そこに一歩、九太が近づくことで、いがみ合いながらもお互いに高め合っていく。だが人間は身体が弱い事で心に闇を持っている。九太の心の闇(穴)は9歳の頃の、あの時空いたままになっている。身体は強くなった九太だが、心の穴は塞がらず、それがバケモノの世界に問題を起こす。

っていうのがあらすじ。あらすじにも出て来たけれど、心の闇。もしくは心の穴。アニメなので分かりやすく絵になっているが、これは実際に誰にでもあるものらしい。

二村ヒトシの「すべてはモテるためである」。(べ、べつにモテたくて買ったわけじゃないんだから!)によく書いてある。

たしか、心の穴は親に空けられてしまうもので、どれだけ親がいい人でも空く。ある意味個性にもなるし、コンプレックスにもなるのだが、この穴を埋めるために他の異性を求めてしまうものらしい。ただ、この穴は埋まらないので(埋まったように思うことはあれど)、しっかり自覚しましょう(know yourself)。って事だったと思う。

本をパラパラってめくると傷つくのでやめた。またちゃんと読まなきゃいけないかもしれん。。。

そういえばプライベートの充実とかなんとか。

なんにせよ二村ヒトシの本は面白いので読んでほしい。モテててもモテてなくても。いや、他の本でもいいんだが。「なぜあなたは愛してくれない人を好きになるのか」っていう女性向けのも面白い。

なんでお前読んでんねん、とか言わないで。

不器用な男の話とか親子の話とか師弟の話とか心の穴の話とか、そういったのをアニメで可視化しながら、子どもでも分かりやすいようにまとめててとっても面白かった。

クマ吉は最初親切心を出して頑張るんだけど、それが全く伝わらない。それよりも九太と同じような視点で、いがみ合ってる方が本心が伝わり、心が通じ合う。

まるで誰かさんを見てるよう。

頭でっかちな部分と心がうまく噛み合わなくて、頭で親切にしようと思うとうまくいかない。

それで迷惑がられるくらいなら何もしないでいいやって思ってしまうから、動きが生まれない。

ワンダーでは正しいことと親切な事(Kind)どっちか選ぶときは、親切な方を選びなさい。っていうし、

マーロウは優しくなければ生きてる価値がないっていうし。If I wasn’t hard, I wouldn’t be alive. If I couldn’t ever be gentle, I wouldn’t deserve to be alive.

(マーロウは読んでない。なんかサンデーかなんかの漫画で読んだ)

このお節介と親切の違いってどこから生まれるんだろうな。もっと優しくできれば、世界はちょっと平和になるかもしれないのに。

余裕かね。

もう少し動こう。動けるうちに。

1つ歳を重ねたので、また少し優しく、もしくはジェントルになれますように。

ヤバイ女

梅雨明け。。。 梅雨は苦手だけど、これはこれで心配になる。過去最速か。。 梅雨にしろ、夏にしろ食欲と体重が落ちるから困る。羨ましがられることもあるけど、コントロールして落ちてるわけではないから辛い。 もともと食べることがすごい好きなわけでもないし、普通自動車(もしくは軽)にスポーツカーのエンジンを搭載してるから、とかく燃費が悪い。一般人よりは遥かに食べてるのに、それでも落ち続ける。 大学時代はこれがストレスで逆に食べられなくなるくらいなものだった。コントロールっていうのは難しい。 スポーツって身体に悪いよな。色んな意味で。宗教性も強いし。 まあいいや。 「ヤバイ日本の女」はらだ有彩著 を読んだ。 フェアかなんかやってて、表紙が良かったので買ってみたら(ジャケ買い)、これがめちゃめちゃ面白い。あっという間に読めてしまった。 日本の昔話の、現代風の要約がはじめにあって、それについて今風の女の子が、その昔話に出てくる女の子に対して現代風の意見を言ったり、素朴な疑問を投げかけたり。 専門書みたいに、全く固さはないから読みやすいのに、オタクっぽく細かく調べ上げられてて、そういう部分でも楽しめる。 でも1番面白いのは今の時代にこの子がいたら、こんな風になってただろうとか、救われない話の時は勝手に続きを書いちゃったり、話変えちゃったり。 しかもそれがどれも共感性高くて、納得できてしまう。 短編風に短く色んな昔話が出てくるから、区切りもいいし読みやすさもある。 しかもそれぞれの話の最初にキャッチコピーみたいなのが書かれてて、それも物語に引き込まれる大きな要因にもなっている。 1つの話で何回も楽しめてしまう。とても良い。すごく好き。 1番僕が好きになったのは有明の別れ。男として育てられた女の子が、女という理由で流されてきた女の子との関係の話。1つの関係性として、よくあると思うんだけど、その関係性には名前がない。女性の関係性の話だけど、男の僕が読んでも「こういうのあるよなぁ」ってなんとなく思える。 本の中で最後の話なんだけど、物語の1つとして面白いし、一冊のまとめとしても面白い。 織姫の話はやっぱりtalking to the moon(ブルーノ・マーズ) だよなって思ったり、猿婿入りの話では、人間の女はやっぱり怖いなぁって思ったり。 自分の好きな話を探してもいいし、こんな話あるんだぁっていう発見もあるし。 久しぶりに色んな意味で楽しめた本で、とても良かった。ぜひ続編読みたい。

上半期

どーも椿二十郎です。 昨日何を観たかは察してください。とんでもないものを観てしまいましたね。元々好きな三船敏郎。ラストシーンで好きな俳優のトップに躍り出てしまいました。せめてスタントであって欲しかったです。ふー。 TSUTAYAに行ったら黒澤作品ほとんど借りられてて、結構凹んだ。。羅生門観たい。用心棒はスクリーンに観に行っちゃおう。10時からの映画祭。今ならトーホーシネマ新宿では椿三十郎日本橋では用心棒がやってる。観たことないの多いからありがたい。やっぱりスクリーンで観るのと、家で観るのでは全然違う。将来はスクリーン家に置こうかな。そしたら家から出れなくなるか。 さて、今年ももうすぐ半分終わり。というわけでも上半期のトップ10を。とりあえず手帳を見返し何作観たかを集計。今年は映画100本観て、本を50冊読むのが目標。映画は1週間に2本。本は1週間に1冊計算。 まずは本から。29冊。ちょうどいい感じ。ちょうど1週間に1冊ペース。次は映画か。去年頑張った分、今年は少なめになってる。4月からは平日の夜は大体赤坂行ってるし。目標行けてるか不安。 82本。。。見過ぎだよ。。。。もうすぐ目標達成やん。。。 2018年上半期トップ10 1、シェイプオブウォーター 2、君の名前で僕を呼んで 3、万引き家族 4、ファントムスレッド 5、ジュマンジ 6、ワンダー 7、モリーズゲーム 8、あなたの旅立ち綴ります 9、ランペイジ 10、リメンバーミー 以下 犯罪都市 5%の奇跡 ダークタワー 上位3つは変わらないだろうな。上半期はアカデミー作品が日本に来るタイミングだから仕方ないけど、賞とった作品に乗っかるのは気がひける。でも仕方ない。 上位3つはオールタイムベストを平然と揺るがす作品達だから。オールタイムベスト決めてないけど。 オールタイムベストの一位が決めれられない。決めたくもないし。常に変化してしまうし。なんか10位くらいまで全部男臭くてしょうがなくなりそうだし。ざっと思いつくだけでも、ヒート、7人の侍、ゴッドファーザー、新世界、椿三十郎。。。。 やめよう。なんか恋愛映画とか欲しいもの。なんだろう。日の名残りとか羊たちの沈黙とか。。。。 動物が出てくる映画とかがいいかな。うーん。猿の惑星。ダメだね。もういいや。オールタイムベストは。 ところで猿の惑星の最後の作品。グレートウォー。あれ観た人が、この作品は猿を対象に映画を撮ってる。っていう感想言ってたんだけど、どうなんだろう。 猿の惑星にしろ、ブレードランナーにしろ人間以外の物を人間以上に人間らしく描く事で、人間を表現するってことだと思ってたんだけど。でも「お前猿やんけ」って言われたらぐうの音も出ない。「たしかに」って言っちゃう。 早く人間になりたーい。 今年の映画の話だったか。。 シェイプオブウォーターは他のノミネート作品観る前に、「これ今年のアカデミー賞獲るわ」って思ったもの。何人かには言ってあったから、当たったら自慢しようと思ってたけど、いざアカデミー賞取ったら嬉しくて泣きそうだった。この作品が今年のアカデミー賞取ってくれて本当に良かった。町山さんも泣いてたらしい。 その頃は「町山って誰やねん」くらいに思ってたけど。 昭和が舞台の美女と野獣美女と野獣は美女とイケメン王子の話だけど、シェイプオブウォーターは声の出せないおばさんと気味の悪い魚人の話。 なのに、水と時間と愛の描き方が本当に綺麗で魅了される。 差別とか権力とかっていう部分もあって、たしかにそこも上手く物語に組み込まれてるっていう、メッセージの伝え方も凄いんだけど。。。 とてつもなく美しい虚構の世界に入り込んで楽しんで欲しい。それだけで十分だと思う。 ディズニーよりもファンタジーで、ドキュメンタリーよりもリアル。 デリカテッセンと比べられてた理由はあそこか。なるほど。(独り言) うーん。映像の綺麗さとか、世界観の美しさとかは言葉にしにくい。観て欲しい。とにかく。 2位の「君の名前で僕を呼んで」の方が話したいかもしれない。もやもやするから。「シェイプオブウォーター」は1人でウットリできちゃうからね。 次回は君の名前で僕を呼んでにしようかな

欲しいものを探す旅

なんか欲しいものあるの?って聞かれるシーズンに突入した。毎年この時期はこの質問に苦しむ。 何が食べたいのって聞かれても困る。3時間先に何が食べたいのかも分からないのに、1週間先の事を聞かれても分かるはずがない。 何が欲しいか。「強さ」かなって思うことはある。あげられるものでもないかもしれないけど。人からもらった強さで満足できるのか論もあるが、貰えるんなら貰っておきたい。 「虎はなぜ強いと思う。もともと強いからよ!」って前田慶次が言ってて(漫画)、元も子もない感じはすごかった。これ日めくりカレンダーに載せてどうすんねん感もあるし。(日めくりカレンダーはジャンプ展に行った時につい買いました)。 サイヤ人じゃなきゃ、ドラゴンボールの世界ではやっていけなそうだもの。ジャンプのくせに努力無視か。ルフィは能力ショボいなりによく頑張ってるよ。うん。覇王色持ちだけど。 そういう観点からすると、マーベルの世界観は凄いよな。多種多様な能力で、強さを比較不可能なものにするのが上手い。7人の侍も上手かった。 DCの人間はめっちゃ弱い。バットマンとか。バットマンとか。そりゃあスーパーパワーをリッチっていうしかない。ワンダーウーマンとかスーパーマンと比べられる人間の身にもなって欲しい。ノーランの時からバットマンは弱いけど。もっと言えばティムバートンの時から弱いか。ジョーカーなんて頭のイカれたただのおじさんだもんな。あら、4部っぽい(ジョジョの) ってかよく考えてみたら欲しいもの結構あるわ。 僕のヒーローアカデミアとか、アキラとか読んでみたい。 父親が毎年図書カードをくれるんだよな。それはかなりありがたい。欲しいけど高い本とか、自分で買うほどでもないけど、なんか気になる本とか買えるから。こういう本が得てして面白かったりする。 かといって現金は嬉しくない。だったらご飯食べに行きたい。好きな映画の話とか聞かせて欲しい。超聞き役に徹したい。映画じゃあなくてもいいけど。 なんか物欲ないんだよなって思ってたけど、そうでもないな。考えるのめんどうなだけかもしれん。 たしか内田樹さんあたりが、ギフトっていうのはちょっとズレるものなんだっていってた気がする。ギフトはプレゼントのギフトもそうだし、神様からの贈り物(才能)も同じ。才能っていうのはちょっとズレるらしい。 でもズレた方が面白い。っていうのは分かる。世界が広がるし。 自分が欲しいものは他の人が持ってるから、みんなでシェアしようねみたいな結論がいいな。 ギフトといえば映画「ギフテッド」。クリスエヴァンス(キャプテンアメリカ)が一般人役なのに腕がめちゃくちゃ太いのはご愛嬌。僕の大好きな、おじさんと少女のコンビ。Hidden Figures(邦題忘れました) とかシェイプオブウォーターとかに出てる、可愛らしいオクタビア・スペンサーさんも出てて、そこもまた良いです。 あ、別に何かくださいっていうのではもちろんないですよ。具体的な日にちも書かないし。FBのもなぜか猫のにになってるし。笑 アキラとか読みたくなって明日とかに買ってそう。笑 物欲がないって始めたのに、あるよねって事で終わってしまった。よかった。 Hidden Figures の邦題はドリームでした。これも良い映画です。

トラウマ恋愛映画

町山さんの本で「トラウマ恋愛映画入門」っていうのがある。恋愛映画の紹介をしていく本なんだけれど、これまたトラウマっていうくらいなので、やたらに内容が濃い作品ばかりになっている。 「 たまむすび」っていう最近出た町山さんのやっているラジオの書き起こしを最初に読んだ。それまでは映画評論家なんて偉そうにしてるだけで、映画は見て楽しめればそれでいいのだ。くらいに思っていたけれど、「映画は、何も知らずに観ても面白い。でも、知ってから観ると100倍面白い。観てから知っても100倍面白い!」という町山さんの言葉通り、知れば知るほど映画が好きになる。 今なら「なんで勉強しなきゃいけないの?」って子供に聞かれても、「それはね、映画を楽しむためなんだよ」って教えてあげられる。教養っていうのは映画のためにあったのだ。教養万歳! 「トラウマ恋愛映画入門」は1960年代から2000年代までの、多様な恋愛映画を、さまざまな形で紹介していく。まだ僕は全部は観てないんだけど、本当にトラウマになりそうなのばっかり。ただ作品を観るだけだと、そこまで深く傷つかないかもしれないけど、知ってから観たり、観てから知ると、心の奥の方にナイフが刺さる。 1番キツかったのは、ヒッチコックの「めまい」。ヒッチコックの作品はあと「サイコ」くらいしか観てないけど、いちいち重い。観た後1週間くらいは胃もたれしてる感じ。 「サイコ」にも繋がるんだけど、ヒッチコックは金髪美女を殺す。なぜヒッチコックは金髪美女を殺すのかっていうところを掘り下げていくと、ヒッチコック自身の本質に迫らざるを得ない。ヒッチコックの過去の作品や、ヒッチコック自身の人生に焦点を当てることで、映画の本質が見えてくる。それをヒッチコック自身が意識してやっていたのかはわからないけど、映画を観ると、ヒッチコックの棘が刺さった身体と心を、全身で抱きしめてお互いに傷だらけになる。 今の時代はモノが溢れ、探そうと思えばネタでもなんでもすぐに見つかる。ヒッチコックの時代はもちろんインターネットもないし、情報を探そうとすると本を読んだり、人に聞いたりするしかなかった。そうするとどうしても自分自身の中から出さないといけないのかな。今の時代の映画が薄っぺらいとかいう気はないけど、観やすいように形を整えて、綺麗になっているのが、ヒッチコックとかを観るとよく分かる。ヒッチコックの人生が、痛みが丸ごと飛んでくる。そりゃ重いよね。 それでもいい人、傷ついてもいい人は観てください。是非、「トラウマ恋愛映画入門」を読んでから観ることをオススメします。観た後に読んでもいいけど。 観てから読んだらどう感じるんだろう。読んでから観ると、意味がわかって来るから観ながら苦しめるけど、観てから読むと、どうなるかね? 本を読む前には戻れないからなぁ。これも1つの楽しみ方になるかもしれない。ネタバレ嫌いな人もいるし。僕はどっちかっていうと、充足理由律的な考え方するから、まあしょうがないって思えるけど。 そういえば、「トラウマ恋愛映画入門」の中に「永遠の愛に生きて」っていうアンソニーホプキンスの出てる映画があって、それが観たいんだけど、まさかのDVD化されてないっていう。。 午前10時の映画祭とかでやって欲しい。

これからの家族の話をしよう

前回ムーンライトの話を、自分の過去の振り返りしてるときに思い出したんだけど、ムーンライトもある意味血の繋がらない親子の話だなと思った。 正確には母親はいるんだけど、ヤク中でロクに構ってもらえなかったから、代わりに近所のおじさんにさまざまなことを教えてもらう。その男はヤクのディーラーだから、本当の母親がヤク中でも、自分の商売相手だから強く言えないし、そこらへんの葛藤もあるにはある。見てる方は辛い。 ムーンライトは3部構成になっていて、少年期と青年期と大人になってから。今の話は少年期の話で僕的にはここの、ヤクのディーラーと2人で海に行って泳ぎの練習をする場面が特に好きで。肌の色がめちゃめちゃ綺麗で幻想的になっている。僕は泳げないんで(能力者だから)、行くのはあんまり好きじゃあないけど、海とか水の場面はとても好きで、シェイプオブウォーターとかもろ好み。 少年期、青年期と身体が小さかったその子(シャロン)は、小さいのと、母親がヤク中なのとかが理由でイジメにあっていた。少年期はさっきのディーラーが助けになり、青年期には初恋の相手が支えになってくれる。 大人になった時には、身体を鍛えてデカくして、金持ちにもなり偉そうに振る舞う。ただ、大人になってからも子供時代からの俯く癖は治らずに、時折昔の自分が顔を出す。 この部分が前回で僕がムーンライトっぽいなって言ったところ。 アカデミー取ったから、公開が早くなったんだけど、日本であんまり話題にならなかった気がする。結構好きなんだけどな。話題にしにくいテーマだからなのかな。Call me by your name とかもね。タイトル聞いた時点で泣きそう。 それにしてもかなり多くの映画で血族以外での家族を描くことが多くなったように思う。前回に出たのもあるけど、万引き家族とかデッドプール2もそうだよね。シェイプオブウォーターなんて人同士ですらなくなる。 英語のfamilyを家族と直訳するのはどうかと思うけど、デップーは少なくとも家族映画でいいと思う。ゴッドファーザーとかワイスピとかだと、ちょっと違う感じもするけど。 広辞苑の家族「夫婦の配偶関係や 親子・兄弟の血縁関係によって結ばれた親族関係を基礎にして成立する小集団」 基礎にしてっていうのはいいね。逃げてる感じで。悪い意味じゃあなくて。 実際今の時代、これからの時代は夫婦がそもそも男と女が当たり前でもなくなるだろうし、それこそ血の繋がりもなにもない家族の形っていうのも成立しなくてはいけないし。カップルだと男女でなくてもいい感じだけど、夫婦だと男女じゃあないと成立しない感じするもんな。言い方変えたほうがいいかもね。 じゃあ何をもって家族とするか、家族になるのか。。 生みの親より育ての親なのか、血は水よりも濃いのか。。。 家族にも多様性の時代かな。それくらいしか結論出せない。白ヒゲ海賊団も家族の形だし。白ヒゲは親父って呼ばせるし。そういう意味では、ゴッドファーザーとかワイスピのファミリー、とかも家族でいいのかもしれない。帰属する場所。。人じゃなくて場所になるのかな。場所なら血がどうとかは関係ないもんな。 町山さんは長屋落語なんじゃあないかって言ってた。 町山さん映画見過ぎで全然ついていかれん。 僕も頑張らないと。